私の夢を変えてくれた場所
#東北ユースオーケストラを続けたい
このレポートを読んでくださりありがとうございます。
東北ユースオーケストラはみなさまのご支援によって成り立っております。 活動に対する寄付・募金については随時受け付けておりますので、ご協力の程よろしくお願いいたします。
みなさんこんにちは。4期生ヴァイオリンの髙木美優です。
レポートを書くのは初めてなので緊張しますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

私が音楽を始めたきっかけは、3歳のときに始めたピアノでした。
この時期から始めている人は、有名な曲を一つや二つ弾けることが多いのですが、私はまったく弾けません。両手で簡単な曲を弾ける程度です。
なぜなら、練習が嫌いだったからです……(笑)
でも、ピアノの楽譜に書いてある歌詞を歌うことは好きでした。
なので、小学校のころから「中学では合唱部に入ろう」と決めていました。
そんな私が今メインで弾いているヴァイオリンを始めたのは、小学校の管弦楽部に入部したことがきっかけです。「合唱部に入るときに困らないかな?」という軽い気持ちで入部したため、最初のころはなんとなく部活に参加していました。
しかし、ヴァイオリンを“本気で頑張りたい”と思わせてくれたのは、技術力の高い先輩や同期とともに、素晴らしいホールで演奏できた東北ユースオーケストラでの経験です。
4期でオペラシティに出演したとき、自分の奏でる音がいつもよりきらきらしていたことを今でも覚えています。その瞬間、「このホールにふさわしい演奏ができるようになりたい」と、初めて自分の中に大きな目標が生まれました。
これが、私が音楽を始め、そして続けている理由です。
東日本大震災が起きたとき、私は5歳でした。
「その年齢だとあまり記憶はないよね」と言われることが多いのですが、あの日の記憶だけは今もはっきり残っています。
その日は幼稚園でピアノのレッスンを受けていて、レッスンが終わり2階から1階へ降りたとき、これまで経験したことのない大きな揺れに襲われました。パニックになった私は、お昼寝を見ていた先生を大声で呼び、みんなと一緒に外へ避難しました。大きなブルーシートを頭にかぶり、揺れが収まるのを待っていたことを覚えています。
揺れがおさまると園のバスに乗せられ、母が迎えに来るのを待ちました。事態の大きさを理解したのは、母の仕事場に着いたときです。書類は散乱し、建物にはひびが入り、普段なら倒れるはずのない大きな機械まで倒れていました。そして、ニュースで多くの方が亡くなったことを知り、私はその光景を忘れることができませんでした。

東北ユースオーケストラには、同じ学校の先輩に紹介していただき入団しました。
父はYMOが大好きだったこともあり、坂本さんが監督を務める東北ユースオーケストラへの参加に迷いはなかったそうです。
入団当時、私は小学6年生。周りは年上の先輩ばかりで、練習のたびにおどおどしながら民報社へ向かっていました。同い年の友達がなかなかできず、迎えに来ていた父に「やめたい」と何度も言っていました。
そんな私に最初に声をかけてくれたのが、さくらちゃんです。彼女と話す時間はとても楽しく、ユースに来る大きな原動力でした。今は進学の関係でユースを離れましたが、今年のゴールデンウィークには一緒にディズニーに行ったほど仲良しです。
(2023年の演奏会直前)
毎年同じポーズで写真を撮っています笑
友達ができてからは先輩とも積極的に話せるようになり、いつも助けてもらっていました。そんな私も今期はパートリーダーを務めています。あの頃の先輩たちのようにみんなをまとめられているか不安ですが、先輩たちの背中を思い浮かべながら、みんなの力を借りて頑張りたいと思います。
ユースの活動で、私の中で一番大きく変わったのは将来の夢です。
元々は看護師になることを考えていました。しかし高校の進路主任の先生に「授業でプレゼンをしている髙木さんを見て、人前に立つ仕事のほうが生き生きとできると思う」と言われ、別の道を意識するようになりました。
“プレゼンをする機会のある仕事”と考えたとき、思い浮かんだのが企画・制作を行うプロデューサーという職業です。
昨年から有志係を担当していますが、大変なことも多い一方で、演奏を喜んでもらえたときは大きな誇りを感じました。「これを仕事にできたら、自分の得意を生かしながら、やりがいのある仕事ができるかもしれない」と思い、私は今の大学へ進学しました。
私にとってユースは、夢をくれた場所です。
有志係として、よりよい有志演奏会を企画することが、今の私の夢であり目標です。
これからも東北ユースオーケストラを、どうぞよろしくお願いいたします。
ヴァイオリンパート 髙木美優
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