「東北ユースオーケストラ 活動のあゆみ」写真と言葉の展覧会を行いました。
311から10年の節目のタイミングで、書籍『響け、希望の音』刊行記念の展覧会を東京と仙台で行うことができました。
東京会場は、表参道交差点角の山陽堂書店さん。
今年130周年を迎える、街の顔、つまりランドマークと言うにふさわしい書店の２階のギャラリーを特別にご提供いただけました。
会場では過去の定期演奏会のビデオを流しながら、書籍の構成のままに時系列にならべた写真と言葉を展示し、これまでのあゆみをご覧いただく内容でした。
時節柄、♪リモート鑑賞動画https://youtu.be/HbW5lykfVXYもご用意しました。
ギャラリーノートに書いていただいたコメントを抜粋してご紹介します。
- たくさんの写真を見、坂本龍一さんや著者の言葉を目にして胸がいっぱいになりました。皆が心をひとつにして一生懸命演奏する姿が素晴らしいです。
- 全てのコンサートに参加いたしました。非常な災害を乗り越え、色んな経験や思いを持った若い団員の方々の素晴らしい演奏から逆にエネルギーをいただいた感じです。
- このコンサートや団員の方の記憶が記録として書籍という形になって、沢山の方に読んでいいただけることを祈っています。
- 毎年、東北ユースの公演を楽しみにしておりました。昨年の第九、とても楽しみにしていたのがコロナで中止。今年も中止とのこと・・・、残念。毎年毎年皆さんの演奏のレベルが上がっていることが感動です。来年こそコンサートが出来ますことお祈り申し上げます。
- 団員の方からお話をうかがっていたことを写真で見ることができてうれしく思います。東北人として、なじみの場所を写真の中に見つけ、その場所で皆さまが音を奏でてくださったことに感謝します。
- この子達がいる限り、日本は大丈夫と感じます。
などなどうれしいお言葉をいただきました。ありがとうございました。また、
- 山陽堂のビルから素敵なメロディが聴こえてきました。心があたたかくなりました。東日本大震災から10年。これからも皆さんを応援していきたいです。
- 素晴らしい活動に感動しました。演奏も心に響きました。
というコメントをいただいたように、事前予告無しのサプライズの演奏会も行いました。
名付けて「音漏れ演奏会」。
コロナ感染拡大に配慮した苦肉の演奏会企画でした。
初日の3月5日は山陽堂書店の130周年の記念日でした。演奏にあたって４代目にあたる遠山秀子さんから「今でこそ華やかな表参道、青山も76年前の大空襲で焼け野原になったんです。毎年行われる法要には、70歳を超える方が”今日は母と妹に会いに来ました”とお見えになります。まだご遺体が見つかっていないのです。わたしにとって311の震災は、太平洋戦争の山の手大空襲と重なります。みなさん、そういう気持ちを持って演奏してもらえたらうれしいです」との励ましのお言葉をいただきました。
当日の演奏の模様は、日本テレビのnews zeroで報道していただきました。
演奏家の卵が挑戦！新たな生演奏のカタチ『音漏れ演奏会』とは（2021年3月5日放送「news zero」より）
１週間後の3月8日からは山野楽器仙台店さんで同じ展覧会を開催していただきました。賑やかなクリスロードの店頭に大きな看板。
なんと今年楽天ゴールデンイーグルスに戻ってきた田中将大投手と同じ扱いです。
楽譜売り場の特設コーナーに書籍を置いていただき、
８階のイベントスペースで展覧会。
仙台では事前予約制での演奏会も行うことができました。
午前中の２時間で４人で集まっての初めてのリハーサル。
本番直前のキリッとした４人です。
30分弱のミニコンサートではありましたが、セットリストはこちら。
another day of sun（ララランド）
ジャスティン・ハーウィッツ 作曲
冨澤悠太（東北ユースオーケストラOB） 編曲
アンダンテカンタービレ
P.チャイコフスキー 作曲
母と暮せば
坂本龍一（東北ユースオーケストラ代表・監督） 作曲
エトピリカ
葉加瀬太郎 作曲 島津秀雄 編曲
星影のエール（GReeeeN）
GReeeeN 作曲 侘美秀俊 編曲
アンコール…花は咲く
菅野よう子 作曲 中村祐登と佐藤ひかり（東北ユースオーケストラOBOG）編曲
大学4年生の日比野さん、村上くんにとっては卒団直前の東北ユースオーケストラ としての最後の思い出深い演奏となりました。
新型コロナウィルスの感染拡大により、2年連続の定期演奏会中止となり、一同歯がゆい思いで迎えた震災から10年の節目ではありましたが、書籍出版がきっかけとなり、東京と仙台で展覧会と演奏会の機会を得ることができました。ご支援ご協力いただいたみなさまに厚く御礼申し上げます。
引き続き東北ユースオーケストラ へのご支援をよろしくお願いいたします。