REPORT

2020.01.18

【熊本公演レポート ~コンサートの裏側編~】

【熊本公演レポート ~コンサートの裏側編~】

ついに熊本公演レポートも、最終編です。

前日リハーサルから、本番当日の様子をお伝えします。

今回のTYO(東北ユースオーケストラ)とKYO(熊本ユースシンフォニーオーケストラ)の合同ステージのプログラムは以下の通り。

坂本龍一「Kizuna World」「Still Life」&詩の朗読(吉永小百合さん
バーバー「弦楽のためのアダージョ」
ラヴェル「マ・メール・ロワ」
坂本龍一「ラストエンペラー」
坂本龍一「戦場のメリークリスマス」


前日(12/24) リハは、16時頃からスタート。

福島と熊本でそれぞれ練習してきたものを、このリハーサルで初めて合わせることになります。どうなることやら…。引率係としては、少し心配しておりました。


管楽器のパート分担をやり直したり、慣れないホールの響きに合わせて音量バランスを調整したりと、最初はバタバタした様子も見られました。

合わせてみないと分からないことが、やはりたくさんありますね。


休憩中、楽屋でのお弁当タイムの様子。


一方、その頃ステージでは…。

ラヴェルの「マ・メール・ロワ」では、ヴァイオリン首席奏者とヴィオラ首席奏者のソリがあります。

それぞれヴァイオリンをTYOの渡邉さん、ヴィオラをKYOの石抜さんが担当するのですが、休憩時間になってもステージに残り2人で確認をしていました。


休憩後は再び合奏をして、この日は練習後すぐに解散しました。

翌日の本番日に備え、休養です。

==============

本番当日(12/25)。

午前中のゲネプロの様子です。

改めて、ステージが広いです…。

100人近い団員と、ハープやピアノ、チェレスタや打楽器が乗っても余裕の広さ。

特に苦戦していた、バーバーのアダージョの練習に特に時間をとっていました。



ゲネプロ後のステージ裏にてパシャリ。

TYOとKYOの交流3日目となり、もうすっかり仲良しです。


また、今回もうれしい差し入れを頂きました。

吉永小百合さんからは、ぽんかんと早生みかん。

NHK熊本放送局さんから地元のお菓子「めんべえ」です。

ありがとうございました!


=====


さて、ここまで大きな事件もなく進んできた熊本の旅ですが、やはり何も起こらないはずは無かった。

トラブル発生です。

TYOのホルンパート大槻君の楽器のベルが、外れなくなってしまったのです…。

前日から外れなくなったとのことで、いろいろ試してもどうしても外れない。

楽器ケースに入れることができないので「毛布にくるんで段ボールに入れて持って帰るか…?」とも想定しましたが、

急遽地元の楽器屋さんにリペアに来て頂き、本番前には直りました。

さすがプロの技…。 ひと安心です。


===== 


午後2時。いよいよコンサートが開演!

第1部は坂本監督のピアノソロステージから始まりました。


続いて坂本監督、ヴィオラ奏者の安達真理さん、チェロ奏者の藤原真理さんのトリオステージ。

坂本作品で構成されたプログラムでした。

  母と暮らせばメドレー
  Bibo No Aozora
  Seven Samurai
  Parolibre
  Happyend
  Aoneko noTorso
  The Sheltering Sky

ヴィオラとチェロ、ピアノの温かい音色にうっとり…。


そして休憩を挟み、いよいよ第2部はTYOとKYOの合同ステージです。

開演前、ステージ袖にスタンバイ。

KYOは白いシャツに黒いボトムス、TYOは黒ポロシャツにスカーフと、それぞれの「いつもの衣装」で臨みました。


まずは坂本龍一監督 作曲の「Still Life」「Kizuna World」の演奏に合わせ、吉永小百合さんの詩の朗読。

熊本ゆかりの石牟礼道子さん、熊本地震からの復興をテーマにした中学~25歳までの青少年を対象にした文芸作品のコンクールの入選作から3篇、福島の詩人、和合亮一さんとその教え子たちの詩を朗読されました。
 

そしてバーバー「弦楽のためのアダージョ」、

ラヴェル「マ・メール・ロワ」に続き、

坂本監督作曲の「ラストエンペラー」と「戦場のメリークリスマス」を演奏。

アンコールは坂本龍一監督作曲「Etude」。

吉永小百合さん、安達真理さん、藤原真理さんも手拍子で参加!


無事、演奏会終了です!

ご来場くださった皆様、ありがとうございました。

========


演奏会後は、会場内の広い会議室で打ち上げパーティ。

熊本市の方の素敵な演出で、クリスマスツリーも用意されていました!

クリスマスはずっと練習・演奏漬けだった団員達も、最後にクリスマス気分を味わうことができ嬉しそうでした。


そして大西一史 熊本市長(Twitter:@K_Onishi )にもご挨拶を頂きました!

https://twitter.com/K_Onishi/status/1209969266604163077

熊本市長の呼びかけで、登場したスペシャルゲスト!

くまモンサンタです!

くまモンが登場した瞬間、大歓声。

くまモン体操『くまもとサプライズ!』を披露してくれました。

くまモンに初めて会った坂本監督のコメントは、「思ったより、目が細いんだね」でした。

確かに。黒目が細いです。


そして、くまモンをセンターに、集合写真を撮影。

くまモン大人気です!
 

名残惜しまれながらも、ここでくまモンタイムは終了。


栁澤先生のご発声で、乾杯です!

スイーツと料理に飛びつきます。

本番を終えて、お腹がすいていた団員達にはうれしいビュッフェスタイル。

各々食べたいものを、食べたいだけ取っていきます。クリスマスに頑張ったご褒美ですね。

また今回、熊本市の方から嬉しいプレゼントも頂きました。

熊本県南関町の竹のお箸を作っているメーカー、ヤマチク(https://yamachiku.stores.jp/)さんの竹箸です。

打ち上げの場で使ったお箸を、紙のケースに入れて持って帰れる、エコで素敵なプレゼントです。


また、熊本下通で行われていたクリスマスマーケットオリジナルのマグカップも頂きました。赤いツリーのデザインがとてもかわいいです。


料理を食べながら、歓談タイム。

栁澤先生とも、演奏会の感想を語り合ったり…

KYOの皆さんと過ごす最後の時間ということで、記念撮影大会がはじまります。


コントラバスパートで!

フルートパートで!KYOの皆さんはフルートケースに坂本監督のサインをゲットしてご満悦です♪


TYO渡邉さん&KYO石抜さん。「 マ・メール・ロワ」のソリ、お疲れ様でした!


会場の時間ギリギリまでパーティは続き、会話の絶えないとても楽しい時間でした。

大学生団員達は、KYOの皆さんと二次会で熊本の夜を楽しんだようです。


======


翌日、東北へ帰る日です。

地元紙・熊本日日新聞にも公演の様子が取り上げられていました。


朝、熊本から福岡空港へ向かうバス。

ホストファミリーの皆さんが見送りに来てくださいました。
 
ホームステイをさせていただいた団員に話を聞いたところ、「おいしいご飯をご馳走になったり、とても親切にしてもらいました。ダメ人間になっちゃいそうなくらい…!」とのことでした。

ホストファミリーの皆さん、本当にありがとうございました。


(コントラバスを担いで京都へ帰還する西丸くんは、熊本で解散です!)


熊本から福岡へバスで移動し、福岡空港から羽田組・仙台組に分かれます。

東京の大学に通う団員達は羽田空港組です。


仙台空港組。仙台から福島・宮城・岩手へ帰りました。


大きな事故なく、3泊4日の熊本の旅を終えることができました。

音楽を通して生まれたこの「ご縁」を大切にしていきたいと思います。

KYOの皆さん、熊本市の皆さん、ありがとうございました。