宮城県石巻市での有志演奏レポートです。
宮城県石巻市での有志演奏レポートです。
皆さんこんにちは!
有志演奏係でチューバを担当している冨澤です
次回は係の後輩にレポートを書いてもらう予定なので、今回で最後の活動レポートの執筆になります!
さて、2月10日ですが今期7回目の有志活動を宮城県石巻市で開催しました。
当日は朝8:00に仙台駅に集合して、電車で石巻駅に移動をしました。
まずは、移動中の写真をぱしゃり。
仙石線で松島付近を走行中の写真です。日本三景の一つにも数えられていますが、その美しさに参加団員も見とれていました(中学生のみなみちゃんは朝が早かったのか爆睡中でしたが…)
10:00ごろに石巻駅に到着しまして、記念に集合写真をぱしゃり。
今回は、この5名で演奏しました!
後ろにいる、仮面ライダーが気になりますよね…
調べたところ、石ノ森章太郎の出身地らしく街のいたるところにこのようなモニュメントがあるそうです(知らなくてごめんなさい)
記念写真を撮りましたら、今日の演奏場所へ移動です!
今回は宮城県石巻市にあります、二子東絆会館で演奏をしました。
しかも、この集会所は完成して間もないとのことで、実は今回参加のイベントがこけら落としのイベントだったそうです!
さて、今回参加をさせいただいたイベントは、震災前の街並みを再現した500分の1の模型のお披露目と地域の思い出を集めた『つぶやき集』のは発刊を記念したイベントでした
ここで、模型の写真を少し
これがジオラマなんですが、街並みだけではなく、屋根の色まで再現するという、とても精巧なジオラマでした!
よく見てみると、ジオラマに旗のようなものが刺さってますね
これが、地域の皆さんの『つぶやき』です!
震災前の楽しかった思い出や風景などをジオラマと一体化にすることで、集まった地域の人がこれを元に思い出話をしてくれれば…との思いで制作されたそうですが、集まった地域の方々がこのジオラマを元に思い出話に花を咲かせていて、とても素晴らしいプロジェクトだなぁ… と思っておりました。
さて会場に着いたらリハーサルです!
今回は演奏だけではなく、アナウンサーの大葉由佳さんのナレーションのバックで演奏をさせて頂くということで、いつもよりも入念なリハーサルをしました。
リハーサル後は、場所を移しまして、語り部として活躍されている永沼悠斗さんのお話を聴きました。
お話の内容は、震災前のこと、地域のこと、楽しかった思い出などを大川小学校周辺の模型を使いながら、お話をしていただきました。
右の方が、永沼悠斗さんです。
有志演奏活動では、演奏以外にもこのような活動を行なっていますが、語り部さんの多くが震災ことではなく、震災以前の思い出や、これからのことなどについて、未来志向のお話をされていて、過去を振り返るのではなく、未来を向いて行くことの大切さを実感させて頂いております。
さて、お話を聞いた後はお昼です!
今回は、お昼をご馳走していただけるということで楽しみにしていたのですが、良い意味で期待を裏切るお昼でした!
文章よりも、写真を見たほうが早いと思いますので、写真をご覧ください
牡蠣、かき、カキと、まさに牡蠣尽くしのお昼でした!
この牡蠣はこの地域にある長面浦で養殖されている牡蠣なのですが、この長面浦産の牡蠣は宮城県で生産されている牡蠣の約1%しかなく、また味も良いことから知る人ぞ知る最高級ブランドの牡蠣で、過去にはセリで宮城県内の最高額を出したこともあるそうです!
しかも、今回はその中でも厳選した、いわば選抜オールスター級の牡蠣をいただけることが出来ました!
あまりの美味しさに、みなみちゃんもこの表情
私もご馳走になったんですが、言葉にならないおいしさとはこのことなのか…と無心で牡蠣を食べておりました! こんな美味しい牡蠣は初めて食べたのですが、同時に、これが本当の牡蠣なら、今までスーパーで買っていた牡蠣はなんなのだろう…という疑問が湧いてきてしまいました…
牡蠣は海水の味の中にクリーミーさがあるものだと思っていたのですが、ここの牡蠣はしょっぱくないんです!その分、牡蠣本来の味が活きていて、何個でも食べれそうな味でした。
塩っぱくない理由を漁師さんに聞いたら、ほかの養殖場に比べて、長面浦の牡蠣は0.5%ほど低く、これがしよっぱくない理由だということでした。また、ここの牡蠣は成長速度が速く、1年で出荷する1年ものと言われているそうです。
お昼を食べていると、悠斗さんが『プロデューサー(この日はプロデューサーと呼ばれていました)、牡蠣飲んでるよね?』と言われたのですが、はい。ここの牡蠣は飲めます!
それくらい美味しかったです!
このお昼をご馳走していただいた『のんびり村』という場所は、震災以前は1晩に1組だけ泊めて美味しい料理でもてなしつつ交流を楽しんでいたそうなのですが、震災後は人が住めない地域に指定をされてしまったため、お昼で旅人をもてなしながら、交流をしているそうです。
そして、お昼を食べた場所に有名人が…
なんと、サンドウィッチマンの伊達みきおが…と思いきや、本人公認のそっくりさんで長面浦の牡蠣漁師さんの坂下隆さんです!
お昼をご馳走になり、記念に一枚ぱしゃり。
美味しいものをいただいた後なので、皆さん良い顔をしていますね〜
ポーズはサンドウィッチマンにちなんでおいCポーズです(笑)
坂下さんの隣にいらっしゃるのが、今回食べさせていただいた牡蠣を採った小川水産の小川さんです。そして、今回お昼をいただいた『のんびり村』は坂下さんのご実家で、坂下さんのお母様が切り盛りされているそうです。
私の苗字は冨澤(とみざわ)というのですが、「坂下さんの隣に行けばサンドウィッチマンでは?」と言われましたので、記念にぱしゃり。
冨澤(富沢)と伊達(似の人)でサンドウィッチマンの完成です。
うま〜べラス な牡蠣をご馳走していただいた後は、悠斗さんの案内で大川小学校へ
大川小学校といえば、多くの児童が亡くなった場所としてまだ記憶に新しいですが、ここでは、震災以前の写真を使ってお話をして頂けました。
ここで僕の中で印象に残った彼の言葉で「この場所は、確かに多くの人が亡くなった場所だが、僕を育ててもらった母校でもある。なので、悲しい場所というよりは、僕にとっては楽しい思い出がたくさん詰まった場所なので、皆さんにはこの楽しかった思い出を聞いて覚えていってほしい」とおっしゃっていました。彼自身、大川小学校で弟さんを亡くしていらっしゃるのですが、大川小学校の事故についても「結果としては児童を守れなかったが、当時の先生は誰一人児童を守りたくない先生はいなかったはず、大切なのは事故を振り返るのではなく、教訓として未来へ語り継ぐことだ」とおっしゃっていて、未来を向く大切さを改めて教えていただきました。
大川小学校の校歌は『未来を拓く』という題名が付いているそうです。
この場所を教訓として未来へ繋ぎ、訪れた人が子々孫々語り継ぐことにより、未来拓く場所になれば… 彼はこうも言っていました。
さて、この後は本番です。
今回は約30分の本番の本番でしたが、楽器紹介コーナーもあり、和気藹々とした中でのコンサートととなりました。
コンサートとは順調に進んでいたのですが、アンコールで事件は起きてしまいました…
今回、アンコールは「ドラゴンクエスト」の曲を演奏する予定だったのですが、お客さんから「最後はふるさとを歌いたい」との声が…
あ、やばい!と思ったんですが、村岡くんが伴奏を… そして、ほかの演奏者も演奏を始め、すごいなぁ…と思ったら、なんとハモリや伴奏もつけてるではありませんか! これにはもう脱帽です… 後で聞いたら、完全アドリブだそうです… 本当にすごいですね…
演奏会も無事に終わり、最後はみんなでつぶやき集を持って記念撮影です。
皆さん、良いお顔をされていますね!
皆さんお疲れ様でした!
さて、ここからは総括です。
有志演奏会の役割の一つとして、地域コミュニティも潤滑油となるという目的があるとあると思っています。震災後、多くの地域が直面する課題としてコミュニティの再生や維持があると思います。震災後、住む場所が変わり以前のようなコミュニティの維持が困難である中、震災以前のようなコミュニティの再生を目的とした活動も地域ごとにあります。我々の活動は、このような活動と協力し、地域の憩いの場を提供することができればと考えており、このことが「地域に寄り添う活動」に繋がるのではないかと考えています。
また、さまざまな地域のさまざまな人と出会うことにより、今よりも更に深みのある活動となり、活発な活動になればと思います。
現在、ユースオケの大きな活動の1つとして活動はしていますが、活発な活動とはまだまだ言い難く、認知度のまだまだ低いですが、ような活動を地道に継続的に行うことにより、今の小学生や中学生世代が大学生となり、ユースオケを引っ張る世代となった時に、「東北の自慢ができるオーケストラ」に成長し、有志活動も今よりも、もっと楽に運営ができるようになればとも考えています。
今年度の有志活動もあと1回となり、今期の活動で有志演奏係の創成期メンバーである、僕と佐藤も有志演奏係から外れます。我々2人の願いとしては、係の後輩たちが来期以降も有志活動を引っ張っていき、この活動を次の世代へと繋げていくことです。
来期以降も東北ユースオーケストラの有志演奏活動を、そして、後輩たちを宜しくお願い致します。
さて、今期最後の有志演奏会は2月23日土曜日に福島県郡山市富田町にある富岡町社会福祉協議会郡山支部「おたがいさまセンター」にて開催をいたします。
皆さんに楽しんでいただけるようなプログラムをご用意していますので、お近くの皆様や、ご興味がある方は是非宜しくお願い致します!
冨澤悠太(冨澤三兄弟長男、福島県いわき市出身、大学4年生、チューバ担当)