第3期第一回合同練習会@福島市
第3期第一回合同練習会@福島市
めきめきと秋めいてきた9月23日の土曜日に第3期の初めての合同練習会を福島市で行いました。今年度から一般社団法人の理事メンバーである福島民報社のホールを特別に貸し出していただけることになり、これまでの血眼になって場所を探して、転々と会場が変わる流浪の合同練習会から解放されます。福島駅から徒歩5分の立地も大型楽器を持ち運ぶ団員にはうれしい変化です。
この立派なビルの3階が毎月の練習会場となります。さらに今年度のうれしい変化がありました。なんと打楽器一式を買い揃えることができました。これまでは地元の学校の備品をご厚意でお借りしたり、レンタル業者から借りたりして、何とかやりくりして練習が成り立っていました。同様に自転車操業の資金繰り運営のところ、昨年度にやや資金面に余裕ができたので、せっかく皆様からいただいた寄付や協賛金が課税されるのも心苦しく、レンタル代の支出も馬鹿にならないから、どうせならいっそ買ってしまおうホトトギスと清水の舞台から飛ばずに降りるくらいの気分で決断いたしました。
東北ユースオーケストラ保有のティンパニのカバーです。福島事務局の楽器店ブリリアントの社長である渡辺豊さんに中古の逸品を見つけていただきました。そして、その他の打楽器は一般社団法人の押木正人 代表理事(ヤマハ株式会社執行役員・ 楽器・音響営業本部AP営業統括部長)のお取り計らいにより新品を特別価格で斡旋いただきました。折しもはるばる浜松から日帰りで視察に来ていただいた押木さんとTYOパーカッションズでピカピカの楽器とともに記念撮影をしました。
こうして関係各位のご理解ご協力のおかげで活動の基盤が少しづつ確かなものになってきています。あとは練習あるのみ!今年度の合同練習開始にあたって、「いろんな方々からいただいたお気持ちを、音楽でしっかりお返ししよう。お涙頂戴ではありません。音楽のクオリティがすべてです。自分のためのみならず、人のために演奏をしよう」と強調しました。総勢112名の団員による合同練習のスタートです。しかし、この日は20名ほどが欠席・・・。事情があるにせよ団員のみなさまにおかれましては、すべての合同練習に参加義務ありと思って臨んでもらいたいと思います。と、約90名とは言え、スマホでは一同を撮影しきれず、ホールの舞台裏にあがって上手下手2地点から練習の様子を撮影してみました。
そして、この日の指導は、バルカン半島での指揮のために来られない栁澤寿男さんに替わって、福島事務局の竹田学さんにお願いしました。竹田さんは地元福島テレビが運営されているFTVジュニアオーケストラで長年講師として指導をされています。
竹田さんは冒頭おもむろにホワイトボードを使って、ストラヴィンスキー『火の鳥』の8分の6拍子の解説をはじめました。さすが普段から子供を教え慣れているぞの様子が窺い知れますね。それに加えて舞台の緞帳中央の唐突な連獅子が大迫力です。毎月練習しているうちに団員は連獅子に指揮されてる気分になるのでしょうね。
今回取り組む『火の鳥』とドビュッシー『海』はいずれも甲乙つけがたい難曲でありまして、前回の演奏会のマーラー『交響曲第一番巨人』を上回る「大巨人」であります。とくに弦メンバーは「楽譜を読んでも、そもそもの弾き方、奏法がわからない」と、1週間前の日曜日に東京フィルハーモニー管弦楽団の方にお出ましいただいての特別講義を仙台と福島で実施し、この日の合同練習を迎えました。まずは午前中の2時間をかけて『火の鳥』 を丁寧にさらっていきました。
お昼休みは毎度のことながらパートや学年、出身、住まいの違いは関係なく交流する機会です。あちらこちらで昼食の輪ができました。
物理空間上の制約から昼食の列もできます。
頬張っているところカメラ目線をありがとう。
40名ほどの第3期からの新規団員も食事をつうじて溶け込んでくれているようで何よりです。食をともにする時間は重要ですね。
そしてうれしい差し入れを事務局にいただきました。
トロンボーンの高校一年生の橋本幸歩さんのご実家が地元福島市飯坂で果樹園を営まれているとのことで、収穫したばかりの葡萄をいただきました。
お父様が専業農家でJAふくしま未来の福島地区本部の「もも専門部会部会長」をお務めと伺っていたのですが、橋本果樹園では葡萄もおつくりになっていたのですね。 お土産替わりに持ち帰りましたら、2歳息子と9歳娘がまるで主食かのように争ってパクパクと口にし、有難く美味しくいただきました。
さて午後はドビュッシーの『海』にじっくり取り組みました。パーカッションズもホーンズも間違えると目立つ曲です。
とにかく練習あるのみでメインの2曲をものにして欲しいと思います。午後は3時間を超える練習で第一回の合同練習会を終えました。
自分たちの楽器を運ぶ姿もうれしそうですね。福島民報社さんには打楽器用の保管場所まで提供していただくことになりました。ありがとうございます。
次回の来月の練習までに弦や管でのセクションごとの強化練習も検討したいと考えています。繰り返しになりますが「 いただいたお気持ちを、音楽でしっかりお返ししよう。音楽のクオリティがすべてです。 」です。そして今年度は「東北ユースオーケストラならではの活動」ということにもこだわっていきたいと思います。団員の自主性により、自立した運営を行うための制度や組織づくりが動き出し、広報やクラウドファンディング、有志演奏会などの計画などが決まりはじめています。
どうぞ今年度の東北ユースオーケストラの活動にご注目いただきますよう。引き続き ご支援のほどどうぞよろしくお願いいたします。