第一回演奏会に関わっていただいた、すべてのみなさまに感謝です。
本当のところ客席から観たかったんです。しかし、本番中は舞台袖に張りつき、開演と終演の前後はひさびさのスーツにネクタイであっちこっち走ったもので、スーツがジャージになりました。
名前を挙げて御礼を書き連ねはじめると、超大作EFXてんこ盛りエキストラも大勢出演の歴史映画のエンドロールのように、きりがありません。東北ユースオーケストラをちょっとでも知ってくれている人、去年の夏合宿でお世話になった宮古島のみなさん、練習や合宿の場所を提供していただいた方、団員の指導をお願いした方々、もちろん昨日観に来てくれたみなさん、これまで募金してくれた方々、協賛後援協力していただいた企業団体各社、コンサートの裏方として支えてくれたみなさん、東北ユースオーケストラのことを人々に伝えてくれた人、昨日の東京オペラシティコンサートホールのステージに立っていただいた出演者の方々、第一回演奏会実現に向けて関わっていただいたみなさん、ほんとうにありがとうございました、です。まとめての御礼のご無礼をご海容ください。
客席にいた日本テレビの土屋敏男さんからは「コンサートなのに、なぜか何度も感動で涙が出てきた。別に泣かせのところなんてないのに不思議だったです。」との御涙頂戴の演出にするつもりはさらさら無かっただけにうれしい感想をいただきました。昨日あの時、舞台の表裏にいたすべての人の心の熱量が、その場に居合わせた人の心臓をぎゅっと握りしめ、涙腺をくすぐったのかもしれません。
坂本監督のソーシャルメディアでの活動、サカモトソーシャルプロジェクトのリーダーである平野友康さんは、お母さんと二人で観覧した感想をFacebookに臨場感あふれるレポートで伝えていただいてます。
平野 友康 - 母と東北ユースオーケストラに行ってきた。
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=10153968834236063&id=664516062
おかげさまで「東北ユースオーケストラ」でニュースを検索すると、いくつもの記事が表示されます。翌日の岩手日報、河北新報、福島民報の3紙には、北海道新幹線開通のニュースに混じってしっかり記事になっていました。
他にも、
被災地の子ら105人、坂本龍一さんと演奏会 東京:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASJ3V4TFPJ3VUULB002.html
吉永小百合 坂本龍一と被災地にエール/芸能/デイリースポーツ online
http://www.daily.co.jp/newsflash/gossip/2016/03/26/0008930552.shtml#btnMore
被災地に届け! 子どもたちの「東北ユースオーケストラ」が演奏会を開催 - 電通報
http://dentsu-ho.com/articles/3874
ゲスト出演いただいた吉永小百合さんのお言葉が「第2回にも“イヤだ”と言われても駆けつけたい」。もうやめられないじゃないですか(笑)当方、田中宏和運動といい、やめにくいプロジェクトは得意ですけどね。わたくし含め事務局もタイヘンなことだらけでツライですが、それ以上に楽しいから腹くくってやり続けますよ。背負ってる会社のことも考慮しつつ…。
素晴らしい演奏を終えた団員をタッチで出迎える白髪の坂本監督の向こうは、事務局の飯島則充テクニカルディレクター。本番前日オーボエトップの鳥居さんの楽器が故障のアクシデントに房総半島から新宿の楽器店まで修理の往復もした猛者です。こちら今回の直前合宿から本番まで、プロデューサーとディレクターと構成作家とツアコンと雑用係を兼務する役回りだったもので、さすがに昨晩は達成感と放心で、このブログを更新する気力も無く、しかし興奮で眼はギラギラしているので、昨日別れ際に団員のみなさんからいただいた寄せ書きをぼんやり繰り返し読むばかり。
ここで中央に記された「宮川さん」というのは、事務局の宮川裕、弊社の後輩です。よく無茶振りする上司のことを適切に受け止め、東北ユースオーケストラを支えてくれました。事務方の鏡でした。どうもありがとう。
103名の裏表紙にまで書かれた寄せ書きの余白があったので、隣にいらした指揮者の柳澤寿男さんにもサインしてもらいました。直前合宿の三日間朝から晩までのスパルタ特訓猛練習に、本番では全出演者中最もカロリー消費の多い運動をしていただき誠にありがとうございました。そして、監督のサインをもらうのを忘れてました…。
団員の言葉で目立ったのが「ここでしかできない、いい経験」と「成長できました」。
わたくしのことを振り返れば中学2年の冬休みだけで身長が7、8センチ伸び、見える風景が劇的に変わったのを鮮明に覚えております。団員のみんながこの東北ユースオーケストラの貴重な経験で10センチ身長が伸びたとしたら、おじさんのわたくしも0.5センチは伸びた気がする。みなさんのおかげです。こちらこそありがとう。寄せ書きを送り返せずゴメン! 見送る楽屋で誰かれと一緒に撮ったり、セルフィーした写真も送ってね。
そして、思うのです。わたくしが高校時代に耽溺した19世紀のドイツの哲学者、ニーチェによって強く焼き付けられた概念のひとつ。「良心のやましさ」です。この東北ユースオーケストラでもこの「良心」には気をつけたいものです。良いことしてると自惚れることなかれ。ほめられていい気になってるだけの自己満足はタチが悪いぞと自戒をするのであります。坂本監督も忌み嫌われる「善意の押し売り」になってはなりませぬ。
そのためにも、今日の第一回演奏会および今後の活動について、団員、保護者、関係者のみなさまのみならず、どんな方でもなんなりとご意見お寄せいただけたらうれしいです。
info@tohoku-youth-orchestra.org
あ、ここから団員のみなさんにお願いです。昨日東京オペラシティコンサートホールの楽屋に忘れ物をした人がいたでしょう。事務局の岡田直美先生がプンプン怒りながら回収してたよ。
ふつう靴を忘れるかね。まさか裸足で岩手まで帰ったというなら褒めて進ぜよう。大事そうな腕時計もあるし、せっかくの東北ユースオーケストラのコスチューム、美術の長嶋りかこ先生デザインのオリジナルハンカチーフまであるぞ。誰のか心あたりのある団員も事務局までご連絡ください。
しっかし、この原稿が締まりないものになったじゃないか。こんど会った時に説教してやる〜。東京に来ることがあったら会社に寄って。社食でおごるよ。ただし一人一回限りな。
昨日打ち上げで坂本監督から教えてもらったボサノヴァの神様「ジョニー」の奇行を思い出し、今日から出張の機内でジョアン・ジルベルトを聴きながら、この記事をうるうると書き上げ、着いた那覇空港で更新公開! めんそーれ、明日には東京に帰るけど。それでは、みなさま、にふぇーでーびる!!