坂本龍一監督を迎えた、初の合同練習会を行いました。
12月23日の天皇誕生日の祝日、
前日の22日は冬至で、一年で一番陽が短い日。
先史時代と言われる大昔から、この日は特別な区切りだったようです。
キリストの生誕日と言われるクリスマスも冬至の祭りが原型と言われています。
太陽光が最も衰弱する日から一転好転することを祝う
「死と再生」の祝祭の歴史は、
人類史以前から連綿と続いているのかもしれません。
そんな新たなはじまりの日にふさわしく、
東北ユースオーケストラ福島市の学校に集まって、
第四回の合同練習会を行いました。
ついに来年3月の指揮をお願いする柳沢寿男さん(最前列右)が来られました。
バルカン半島の民族紛争地帯を拠点にして、
オーケストラを編成運営していらっしゃる柳沢先生は、
8月の沖縄県宮古島での合宿以来のご参加になります。
福島駅発の貸切バスに乗り込んで練習会場に向かいます。
午前中は各セクションに分かれての練習です。
今日も東京フィルハーモニー交響楽団から4名の先生にお越しいただきました。
金管楽器は、ホルンの森博文さん。
弦パートは前田尚徳さん。
打楽器パートは、井出上達さん。
そして、ガラス越しで写りが悪くて、あいすいません。
木管セクションのご指導は、生方正好さん。
午後はあらためて柳沢先生からご挨拶をいただき、
他に初参加のスタッフもご紹介しました。
そのうちのおひとり。
下駄箱に挟まれた学校ならではの空間でキーボードを前に腕組みしているその人。
そうなんです、東北ユースオーケストラの代表であり監督の坂本龍一さんが
合同練習に初参加されました!
この日の合奏はチャイコフスキーの交響曲第5番を通すところからはじまり、
続いて坂本監督の「ラストエンペラー」の練習をしました。
約100人の団員でこの映画を観た人はわずか3人・・・。
「3人もいた」が正しい感想なんでしょうか??
このベルナルト・ベルトルッチの名作はぜひ観て欲しいものです。
思わず「うちのDVD回覧する?」と言いそうになりました。
さらには現在公開中の映画『母と暮らせば』もコンサートで演奏する、
しかも、吉永小百合様の朗読に合わせて!、なので、
団員のみなさまにおかれましては、
楽器の練習とともに映画も観ましょう。
ということで、「ラストエンペラー」について、
坂本監督自ら映画のストーリーや作曲の背景を語っていただき、いざ合奏。
はじめて合わせたのにしてはまずまずの演奏だったのではないでしょうか。
むしろぎこちなさが新鮮で、本番での仕上がりが楽しみです。
この日の午後はメディアの取材も入りまして、
あらかじめテレビに映ってもいい服装で来てねと案内していたので、
みんなうれしそうでした。